2022-08-01から1ヶ月間の記事一覧
少しだけ残ったカルピス飲み干して 風は涼しげ夏終わりゆく 初句指定「少しだけ」
振り向いて自分の足跡振り返るどこで間違え今に続くのか 初句指定「振り向いて」
もうすぐで季節が変わる午後の風ふんわり秋の気配漂う 初句指定「もうすぐで」
何もかも忘れてしまうものならば 残して欲しい深い傷跡 初句指定「何もかも」
まだ同じ優しさみせる君だから 甘えてしまうその微笑みに 初句指定「まだ同じ」
一回も言ってもらってない言葉 花火の夜なら言ってくれるかな 初句指定「一回も」
落ちてゆく雨粒をただ見ゆる午後 冷めた紅茶を一息で飲む 初句指定「落ちてゆく」
まだ同じ荷物抱えて歩いてる 眠れない夜 灯る街灯 初句指定「まだ同じ」
いつかまた手を振りながら去る君に何も言えずに夏終わりゆく
振り向いてもらえぬ君の背中向け送る視線は行き場失う
空っぽのココロ引きずり歩き出す 空白埋める何か探して
もうすぐで君の住む街通過する 列車は闇を照らしつつゆく
いくつもの荷物捨て行く我が道で 残った小さな空っぽの箱
絶対に勝てぬと思い知らされる 君の微笑みその上目遣い
いつかまた交わる事があるのなら そのときこそは 伝えなきゃ君に
もういっそ会わない方が楽なのに 君からのTEL 出るか出ないか
絶対に二度と吸わぬと決めたのに 漂う匂いに心ざわめく
もうそろそろ歩き出してもいい頃だ「進め」と背を押す信号の青
糸のような三日月の白儚くて 君のか細い指の想い出
青信号 色が交わる交差点 孤独の集合 泣きたくなる夜
赤になれ 駅までの道 少しでも君の隣で歩きたくて
あの日みた花火 隣にいた君の見上げる横顔 近くて遠くて
首振りに合わせて踊る風鈴の透明な音 もくもくの雲
そういえば ふと思い出す 珈琲の砂糖の量と 君の微笑み
